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劇場・ホール・会館情報

劇場・ホール・会館の
音響技術、防音技術



劇場やホールの音響設計は、いかに静けさを保ち、良質な音の響きと最適な残響を実現するかにかかっていると言われますが、最も厳しい防音・防振性能を求められるのが音楽ホールです。室内で発する音が隣の部屋や近隣施設への騒音になってはいけませんし、外部からの騒音や振動が演奏に影響しないようにしなければなりません。そして、室内の静寂を保ち、音響障害が生じないような室形状や演奏に最適な響き(残響時間)を実現しなくてはいけないのです。ここでは、音楽ホールの音響技術や防音技術の実際を見ていきます。

劇場・ホール・会館の防音・防振技術

劇場・ホール・会館の防音・防振技術

ホール内の演奏が外部への騒音とならないように、また、外部の音が演奏や鑑賞の邪魔とならないようにするのが、防音(遮音)設備です。そして、近年では、鉄道の軌道近くや地下鉄の上部となる敷地に音楽ホールが造られることも珍しくありませんので、電車の走行振動を遮断する設備も必要となっています。

防音性は、端的に言うと、壁や床の部材間に空気層を取り入れた二重壁(床)を構成することで性能が高まります。とはいえ、音は空気を伝播してくる空気伝播音と壁・天井・床などの物体を伝わる固体伝播音があり、後者は物体が振動することで音が伝播するので、空気層や壁を厚くするだけでなく物体が振動することを抑える防振構造(浮遮音層)が必要となります。音楽ホールのようにレベルの高い防音(遮音)性能が必要な施設は、この物質間の振動伝達を抑えることでより防音性能が向上します。つまり、防音性と防振性の両方の技術を高めることが必要不可欠となるのです。

防振対策のためには、敷地と建物との間に防振構造を設けるか、建物とホールの間に防振構造を設けるかのどちらかが選択されますが、振動の強度が大きい場合やより防振性を高めたい場合には両方を併用します。防振材には、防振ゴムや金属スプリング、エアサスペンションなど様々な種類がありますが、音楽ホールの防音工事に使われる防振材はほとんどが防振ゴムで、最近ではリングマウント・ボールダンパーといった高性能の防振材が主流となっています。

劇場・ホール・会館の室内音響設計~最適残響時間の実現

ほどよい響きは音に深みや豊かさ、快適さをプラスしますが、響き過ぎると演奏の妨げになりますし、逆に響きが少ないと音同士が馴染まなかったりして聴く側に違和感を与えます。それが音響設計で大切となる残響時間です。残響時間は、演奏される音楽のジャンルや室容積によって違いますから、音のジャンルそれぞれに最適な"響き方"を実現しないといけません。代表的なところで言えば、クラシックやアコースティックな演奏では、やや長めに、歌のあるロックやポップスなどでは響きを短めに設定します。それぞれのジャンルに合わせて造られた専用ホールは問題ありませんが、多目的ホールなどでは、可変残響装置や吸音パネル、反射板を使用することで用途に合わせて残響時間を調節することが可能です。

劇場・ホール・会館の室内音響設計~音響障害の防止

防音・防振性能が高いのはもちろんのこと、演者が快適に実演でき、観客が良好の音質を楽しめる空間でなければなりません。そのために重要なのが室内音響設計です。

快適な音空間を実現するためには音質や音色を調整すること、つまり響きの質を最適に調整することが要求されます。よりよい音響効果を得るために、舞台から発せられた直接音に対して時間遅れの少ない初期反射音が後部座席まで均一に届くように最適な反射面を設けることが重要です。とくに、両耳から音が入り、音に包まれるという感覚を導く側方からの反射音がとても重要となります。さらに、舞台から遠く離れた反射面から遅れてやってくる反射音によるエコー障害(ロングパスエコー)を防止する策も必要です。

そして、基本的な条件であり、当たり前のようで保持することが難しいのが、静けさ。無音に近い静寂です。設備においても、機械音が鑑賞や演奏の妨げになってはいけないのです。その代表と言えるのが、空調設備の音。今では「耳を澄ましても聴こえない」レベルにまで空調設備音の低減化が実現しています。そのために空調機械室は驚くほど巨大な空間となりコストも嵩むのですが、快適な音空間のためには必要不可欠なのです。