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歌舞伎の種類と演目



数多くある歌舞伎の演目は、切り口によってさまざまな分類の仕方があります。

大きく分けると時代物と世話物と舞踊。演出で分類すると、「荒事(あらごと)」と「和事(わごと)」。ここでは代表的な切り口で、主な演目を紹介します。

時代物と世話物、そして舞踊

時代物

時代物

江戸時代より古い時代の武家や公家社会を描いたものが時代物です。描かれる時代は室町・平安時代にまでさかのぼることもあります。平安時代以前ものものは「王朝物」とも呼ばれます。

中には「仮名手本忠臣蔵」のように、江戸時代に実際に起こった事件を題材にしている演目もありますが、幕府からおとがめを受けないよう、時代を変えたり、登場人物の名前を変えて描かれています。代表的な演目には、「仮名手本忠臣蔵(かなでほんちゅうしんぐら)」「菅原伝授手習鑑(すがわらでんじゅてならいかがみ)」「義経千本桜(よしつねせんぼんざくら)」があります。

世話物

世話物

世話物は江戸時代の町人の世界を描いた、江戸時代の現代劇です。色恋あり、人情劇あり、人間味あふれるものが多く、実際に起きた事件をいち早く取材し、物語にしたて、ワイドショーのように上演されました。テレビやラジオもなかった時代、庶民にとって芝居は、世の中のことを知る楽しいメディアのひとつだったようです。

世話物は江戸時代にタイムスリップしたような感覚で味わえ、親しみやすい作品がたくさんあります。「魚屋宗五郎(そうごろう)」「文七元結(ぶんしちもっとい)」「法界坊(ほうかいぼう)」「極付播随長兵衛(きわめつき ばんずいちょうべえ)」「髪結新三(かみゆいしんざ)」などたくさんの人気作があります。

所作事

所作事

所作事とは舞踊のことです。当初は女方の専門ジャンルでしたが、次第に立役も踊るようになりました。

「松羽目物(まつばめもの)」「道明寺物(どうみょうじもの)」をはじめ、一人で何役も踊り分ける「変化物(へんげもの)」、獅子の毛をかぶって踊る「獅子物(ししもの)」などさまざま。美しい踊りと振付、豪華な衣装、心地よい音楽と見どころはたくさん。

「京鹿子娘道成寺(きょうがのこむすめどうじょうじ)」「藤娘」「かさね」「鷺娘(さぎむすめ)」は豪華な美しい衣装に早替りが見もの。「隅田川」「お祭り」などは江戸のきっぷのいい舞踊、能を題材にした「土蜘」、狂言から発した「棒しばり」なども人気です。

なお、時代物、世話物という分類とは別に、人形浄瑠璃の作品を歌舞伎化したものを「義太夫狂言」「丸本物(まるほんもの)」と呼び区別することも。「竹本」の語りで物語が進行し、様式化された作品が多いのが特徴です。

純歌舞伎

純歌舞伎

純歌舞伎とは、「義太夫狂言」とは対照的に、もともと歌舞伎として上演するために書かれた作品です。四代目鶴屋南北や河竹黙阿弥など、歌舞伎専門の狂言作者が多数の作品を生みだしました。

「知らざぁ言ってきかせやしょう」の名台詞で有名な「弁天娘女男白浪(べんてんむすめ めおのしらなみ)」は河竹黙阿弥の超人気作。

鶴屋南北と言えば、何といっても「東海道四谷怪談」が有名です。

「荒事」と「和事」

「荒事」と「和事」

「荒事」は、ヒーローが悪役をやっつける痛快なもの。派手なメイクとデフォルメされた演技・演出、絢爛豪華な衣装など歌舞伎独特の様式美が楽しめます。役者たちは「隅取(くまどり)」と呼ばれる赤や青の派手なメイクをしています。赤系は善人、青系は悪人を表し、ひと目で善悪のキャラクターが分かります。「暫(しばらく)」「助六(すけろく)」はその典型的な作品。

「和事」は上方で生まれたもので、「荒事」とは対照的にリアルさと追及しています。はんなりした柔らかい表現が特徴です。遊女と若旦那の恋を描いた作品が多く、「曽根崎心中」は心中ものの大ヒット作。

新歌舞伎

新歌舞伎

新歌舞伎とは、明治時代中期以降に、狂言作者ではなく、外部の作家によって書かれた作品のことです。欧米の演劇に影響を受けた作品が、新しい演出方法で上演されました。現代では「新作歌舞伎」として上演されています。岡本綺堂(おかもときどう)作の「番町皿屋敷」は「新歌舞伎」の代表作の1つです。

これらのほか、「スーパー歌舞伎」など現代に作られた歌舞伎もあり、新たな歌舞伎ファンを増やしています。