博多座のご紹介
ここでは、博多座の歴史や、過去に公演された歌舞伎についてご紹介していきます。
九州における演劇文化復興のシンボル

明治時代から大正時代、昭和初期にかけて大小の劇場が建ち、多くの地域が劇場街として賑わいを見せていた福岡。九州劇場や大博劇場のように舞台設備が整った本格的な劇場も存在したものの、閉館や映画館への移行が相次ぎ、昭和40年代以降、演劇専用劇場はなくなっていました。
1989年(平成元年)福岡市制100周年を記念して開催された「アジア太平洋博覧会」の成功や、翌年の劇団四季「キャッツ」のロングラン公演など様々な気運を受け、九州に演劇文化を復興させようと演劇専用劇場の建設案が持ち上がります。
歌舞伎やミュージカルなど、大型の商業演劇に対する要望は、地元住民の間でも広がりを見せ、1996年(平成8年)7月、福岡市からの委託を受ける形で株式会社博多座を設立。経済界、興行界、行政が一体となった演劇興行を行なうという、日本で初の会社としてスタートしました。
場所は福岡市博多区下川端町。博多区の下川端地区(現リバレイン地区)の再開発計画の一環として、1999年(平成11年)2月に博多座が誕生しました。九州はもとより中国地方などからも来場者が集まる演劇専用劇場は、和洋折衷の外観、豪華な客席や花道を備えた舞台周り、高級感漂うロビーなど、優雅な劇場を演出。特に幅20メートル、奥行き21メートルの大きな舞台をはじめ、1階客席左右には一段高く配置した座席や、2階、3階のバルコニー席による「人の壁」など、舞台と観客が一体の空間となるような工夫が随所に施されています。
また、1階客席の一部分を沈ませてスライドさせることで、ミュージカルなど生の音楽を演奏できるオーケストラピットになるのも特徴のひとつ。さらに、このピットを舞台面まで迫り上げることで、舞台の延長(エプロンステージ)としても使用できるなど、最新技術を駆使した設備となっています。他にも、花道の突き当たりにあり、出演者が登場したり退場したりする小さな小屋「鳥屋(とや)」や、ワイヤーやフックを利用して客席の上を飛ぶための設備なども備え、ダイナミックな演出を実現しているのです。
大歌舞伎など話題の演目が目白押し
かつての「芸どころ博多」にふさわしく、それまで福岡では上演機会が少なかった歌舞伎やミュージカル、芝居など様々な演目を公演。東京、大阪、京都、名古屋といった4都市以外では唯一の常打ちの演劇専用劇場として、ひと月単位で興行を行なっています。
また具体的なプログラムは、出資した松竹株式会社、東宝株式会社、株式会社明治座など興行5社との交渉によって決められるため、大手5社が制作する舞台を同一の劇場にて月替わりで見られるという特色も人気の理由のひとつです。
大歌舞伎が毎年恒例になるなど、話題の演目の上演も目白押しであり、文化発信基地としての役割を担う他、未来へ向けてアジア各国を視野に入れた演目の公演などにも積極的に取り組んでいます。
過去に公演された歌舞伎
2015年(平成27年)
- 六月博多座大歌舞伎
2014年(平成26年)
- 六月博多座大歌舞伎
- 二月博多座大歌舞伎
2013年(平成25年)
- 六月博多座大歌舞伎
- 二月博多座大歌舞伎
2012年(平成24年)
- 六月博多座大歌舞伎
- 博多座 二月花形歌舞伎
2011年(平成23年)
- 錦秋博多座大歌舞伎
- 六月博多座大歌舞伎
- 桜壽博多座大歌舞伎
- 博多座 坂東玉三郎特別公演
2010年(平成22年)
- 六月博多座大歌舞伎
- 博多座 二月花形歌舞伎
2009年(平成21年)
- 博多座 錦秋花形歌舞伎
- 六月博多座歌舞伎
2008年(平成20年)
- 六月博多座大歌舞伎
- 博多座 ヤマトタケル
- 博多座 二月花形歌舞伎
2007年(平成19年)
- 博多座六月 NINAGAWA十二夜
- 博多座 二月花形歌舞伎
劇場情報
| 劇場名 | 博多座 |
|---|---|
| 所在地 | 〒812-8615 福岡県福岡市博多区下川端町2-1 |
| 連絡先 | 092-263-5555 |
| アクセス | 地下鉄「中洲川端駅」7番出口直結 |
| ホームページ | https://www.hakataza.co.jp/ |
| 設備 | 1階:1階客席、インフォメーション、食堂、売店、休憩コーナー 2階:2階客席、売店、喫茶 3階:3階客席 |
| 座席数 | 約1,500席 |