4層バルコニーが圧巻の主ホールをもつ芸術館
まつもと市民芸術館は、長野県松本市にある文化施設です。築42年を経て老朽化した旧市民会館の建て替えを機に、2004年華々しく誕生しました。旧来の建物よりも規模が大きく圧倒されます。ガラスが不規則に埋め込まれた曲線的な外壁、広場を内包するかのような開放的なエントランスが印象的な建物は、世界的に有名な建築家・伊藤豊雄氏の設計によるものです。音楽・演劇好きのみならず建築好きの方にも来訪を是非お勧めしたいと思います。最大客席数1800の主ホールは、オペラ上演も可能な馬蹄形式で4層のバルコニー席が圧巻です。この客席と壁面の朱色は、色調が舞台に向かって徐々に暗くなっていくので、後方席だと特に自然と舞台への集中力を駆り立てられます。舞台は袖舞台がが両サイドにある田の字型の変則ステージで様々な演出が楽しめます。また、主ホールの後舞台には360席のロールバック式客席が設置でき、舞台が実験劇場空間になるのだそう。「舞台の中の劇場」という空間を次回は是非経験してみたいです。